
26歳の時にFXで7桁後半溶かした男です。
FXで初心者が手を出してはいけないことがあります。
私はやりました。だから大失敗したのです。
ぜひ反面教師として参考にして欲しいです。
この記事を読むとこんな事がわかります。
・初心者が手を出してはいけないトレード方法
・なぜそのトレードをしてはいけないのか
・トレードをするとどうなってしまうのか
この記事を数分読めば大きな損失を出して退場する確率をグンと減らすことができます。
タップできる目次
してはいけない3つのこと
ナンピン
ナンピンとは、保有している通貨の値動きが損失方向に進んだ時、更に同ポジションを追加する事です。
例えば、ドル円を1ドル100円で100通貨『買い』でトレードしました。10,000円の評価額です。

そこからチャートが下がっていってしまい1ドル95円になってしまいました。(結構な変動ですが、例なのであしからず。)
そうすると評価額は9,500円で500円の損失です。

ここで、追加でドル円を100通貨買い増します。
すると、合計の評価額は9,500円+9,500円で19,000円となります。
投資額は最初の10,000円と今回の9,500円で19,500円です。

ここからチャートが上がりに転じ、1ドル100円に戻りました。
合計の評価額は20,000円。
先ほど追加で100ドル購入したところで合計の投資額が19,500円だったので、合計の評価額20,000円-合計の投資額19,500円で500円の利益が出ました!

最初に100ドル購入した時点の1ドル100円に戻っただけで利益が出ましたね。
めでたしめでたし。
と、もちろん利益方向に値動きが転じればそうなのですが、100ドル追加して更に損失方向に進めば損失を拡大するだけなので注意が必要です。
仮に1ドル90円になったとすると、200ドル持っていた場合は1,500円の損失になります。

これがナンピンせずに100ドルだった場合は損失1,000円で済んでいます。

つまり、ハイリスクハイリターンの取引になります。
ここまではある程度想像がつくとは思いますが、本当に恐ろしいのはナンピンを入れると、1通貨あたりの損失が薄まり、なんとなく損失が減った気分に陥ってしまうというところです。
具体的な例で説明します。
先ほどと同じように、ドル円を1ドル100円で100通貨『買い』でトレードしました。
同様にチャートが下がっていってしまい1ドル95円になってしまいました。
評価額は10,000円-9,500円でマイナス500円。
100ドルで500円の損失ですから、500円÷100ドルで、1通貨あたり5円のマイナスです。

そして同様に、追加でドル円を100通貨買い増します。
そうすると、合計200通貨、評価額はかわらずの500円損失。

500円÷200ドルなので、1通貨あたりの損失は軽減されて2.5円になりました!
やったぁ、損失が減ったぞ!!
…んなアホなと思われると思いますが、そんなアホな思考に陥ってました。
私のような失敗する人間は。
おわかりだと思いますが、1通貨あたりの損失は確かに減ってもなんの意味もありません。
合計の評価額がマイナス500円という事実は変わらないのです。
ナンピンを戦略的に使いこなせるなら問題ないと思うのですが、一種の精神安定剤として使うのは絶対にNGです。
両建て
両建てとは、同じ通貨を売り買い別のポジションで持つことです。
例えば、ドル円を1ドル100円で100通貨『買い』でトレードしました。10,000円の評価額です。
そこからチャートが下がっていってしまい1ドル95円になってしまいました。
そうすると評価額は9,500円で損益はマイナス500円です。
ポジション | トレード時 | 現状 | 損益 |
---|---|---|---|
買い | 100円×100通貨=10,000円 | 95円×100通貨=9,500円 | ▲500円 |
もっともっと下がりそうなチャートだし、売買ルール的にはここで損切りしなくてはならないのに損失を出すのが嫌だ。
そうだ!ドル円を『売り』でトレードすればこれ以上下がっても売りのポジションで利益が出るじゃないか!
1ドル95円で100通貨、売りポジションを持ちました。
そこからやはりさらに下がり、1ドル90円になりました。
買いポジションは損失1,000円、売りポジションは利益500円で合計500円の損失です。
ポジション | トレード時 | 現状 | 損益 |
---|---|---|---|
買い | 100円×100通貨=10,000円 | 90円×100通貨=9,000円 | ▲1,000円 |
売り | 95円×100通貨=9,500円 | 90円×100通貨=9,000円 | +500円 |
合計 | ▲500円 |
もっともっと下がり、1ドル85円になりました。
買いポジションは損失1,500円、売りポジションは利益1,000円で合計500円の損失です。
ポジション | トレード時 | 現状 | 損益 |
---|---|---|---|
買い | 100円×100通貨=10,000円 | 85円×100通貨=8,500円 | ▲1,500円 |
売り | 95円×100通貨=9,500円 | 85円×100通貨=8,500円 | +1,000円 |
合計 | ▲500円 |
…意味あるコレ??
そうです、買いと売りでそれぞれに同じ数ポジションを持っても、ポジションを持ったタイミングの損益は変わらないのです。
じゃあ、95円のタイミングで売りを500通貨トレードしたら利益が出るじゃないかという意見もあるかもしれませんが、それは単純に95円の時に100通貨の買いポジションを損切りし、売りで400通貨のポジションを持ったことと変わりません。
■95円の時に買いポジションを損切りし、400通貨を売りポジションで持った場合
ポジション | トレード時 | 現状(決済時) | 損益 |
---|---|---|---|
買い | 100円×100通貨=10,000円 | 95円×100通貨=9,500円(95円の時に損切り) | ▲500円 |
売り | 95円×400通貨=38,000円 | 85円×400通貨=34,000円 | +4,000円 |
合計 | +3,500円 |
■95円の時に500通貨を売りでポジションで持ち、買いポジションも持ち続けた場合
ポジション | トレード時 | 現状 | 損益 |
---|---|---|---|
買い | 100円×100通貨=10,000円 | 85円×100通貨=8,500円 | ▲1,500円 |
売り | 95円×500通貨=47,500円 | 85円×500通貨=42,500円 | +5,000円 |
合計 | +3,500円 |
このように、両建ては損切りの先送りでしかなく、一旦冷静になって判断をするために両建てポジションを持つメリットもあるかも知れませんが、高等テクニックだと思います。初心者は損切りをしなくてはいけませんし、損切りができないならこの先間違いなく大きな損失を被ります。
これも精神安定剤として使えば痛い目見ます。
むしろ、FX会社によっては両建てをすると自動的に反対方向のポジションは決済される会社もあります。
それくらい無意味な行為なのです。
潔く損切りしましょう。
経済指標発表前後のトレード
FXは通貨であるため、経済に密接に関係があります。
経済そのものと言っても過言ではないかもしれません。
その経済に大きな影響をあたえるイベントがあります。
それが『経済指標発表』です。
経済指標とは、その名の通り経済状況を指標で表したものです。
この経済指標で景気が良いのか悪いのか、この先良さそうなのか良くなさそうなのか。こういった事が判断されます。ざっくりですけど。
とにかく、ここで重要なのは経済指標前後ではチャートが激しく動き、初心者は非常に難しいトレードになるので手を出さないほうが無難です。
では、経済指標はいつ発表されているのでしょうか。
以下に、マネーパートナーズの経済指標カレンダーを参照ください。
「めちゃくちゃ多いじゃねーか!いつトレードすりゃ良いんだ!」と言われそうですが…
経済指標を全て気にする必要はありません。
重要経済指標を避ければ十分だと思います。
重要経済指標は以下にまとめました。
指標名 | 時期 | 概要 |
---|---|---|
米雇用統計 | 毎月第一金曜日発表 | アメリカの雇用情勢を調査した統計 |
FOMC | 年8回開催 | アメリカの金融政策を決定する会議 |
欧州中央銀行(ECB)政策金利発表 | 毎月第1木曜日 | ユーロ圏の金融政策を決定する |
日銀金融政策決定会合 | 年8回 2日間 | 日本銀行の金融政策の運営に関する事項を審議・決定する会合 |
ここでは、概要はとりあえず覚えなくても良いですが、指標名は覚えるようにしてください。
この指標がある時はチャートは見ないようにしましょう。
動きそうな方向の予想があたっていれば『ああ、ポジション持っておけば儲かったのに…』なんて、邪念が浮かんできます。
いつものようにポジションを持ったら重要経済指標発表の直前でポジション持った瞬間に見たこともない値動きをした…
という経験も何度もしました。
利益方向に動けば早めに利益を確定させてしまい、まだまだ利益が取れたのに取り逃す。
損失方向に動けば値が戻るまで神に祈りそのままロスカット…運良く戻っても今度は利益を求めてポジションを維持し結局ロスカット…
何度も経験しました。
カレンダーを確認し、重要経済指標がある時はポジションを持たないようにしましょう。
また、アプリに登録しておくと重要経済指標発表前に通知してくれる機能もありますので有効活用してください。
知っいてやるのと知らずにやるのは大違い
『やっぱり全部お前のやり方が悪いだけじゃねーか!』
はい、その通りです…ぐうの音も出ません。
全て、私は事前知識なしで実践で思い知りました。
そして損失を出し、取り返そうと大きな金額でレバレッジをかけて更に損失を出し…という、完全に負けパターンの思考にハマっていきました。
私がやったという事は、初心者がやりがちなトレードだと思います。
知っていてやるのと知らずにやるのは大違いです。
初心者こそハマりやすい取引
ビギナーズラックこそ危ない
ビギナーズラックという言葉があります。
初心者だと最初は幸運が続くというやつですね。
ご紹介した取引は、うまく行くと利益が出る事もあるので、そのまま続くとどんどんその手法を行ってしまいます。
特にナンピンは危険度MAXです。
ナンピンで、もし9回成功しても、1回で全て失う可能性もある手法です。
ナンピンは、結局レバレッジを高くするという事になります。
レバレッジの怖さについては以下の記事で解説しています。

初心者の方は、これらの取引に気をつけてくださいね。